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ラオスの基本情報

ラオスの基礎知識 2019年(まとめ)

ラオスの基本情報(まとめ)

現在はASEAN加盟国の中でも後発的な評価を受けているラオスですが、その伸び代は長く、今後アジアの中心となる可能性を秘めています。 そんなラオスの歴史と産業についてご説明します。

平均年齢21.9歳 ASEANで一番若い国

ラオスは、ASEAN唯一の内陸国で、国土の約70%を山岳や高原が占めています。北は中国、西はタイとミャンマー、南はベトナム、東はカンボジアと5つの国に囲まれ、日本の約63%の大きさの国土に約716万人(※1)が暮らしています。 平均年齢は2015年時点で22.8歳(※2)とASEAN加盟国で最も若く、人口の半分以上が25歳未満の若者で、55歳未満の国民が91%を占めています(※3)。生産年齢人口は約430万人で、全人口比62.6%と非常に高い数値です(※4)。今後も人口増加が予想されており、国連によると、2030年に805万人、2050年には916万人に達すると推計されています。 名目GDPは、181億米ドルでASEAN内9位と低い順位であるものの、1998年以降急激に経済成長を続けています(※5)。2018年の経済成長率は、6.31%(※6)と非常に高い数字で、近年は7%前後を推移しています。

ラオス独立までの歴史

ラオスは、1353年に建国されたランサーン王国が始まりです。王国は、現在のタイ北東部やカンボジア北部まで勢力を拡大し、300年近くの間繁栄しました。その後、18世紀に3つの国(ヴィエンチャン王国、ルアンパバーン王国、チャンパーサック王国)へ分裂し、それぞれタイ、カンボジアの支配下へ置かれることとなりました。タイ支配下にある1893年にインドシナ半島の支配を目論むフランスとの間で仏泰戦争が起きると、ラオスは、現在のベトナム・カンボジアを含めフランス領インドシナの一部となり、フランスの保護国となりました。第二次世界大戦時には、日本軍が東南アジアに侵攻しラオスを保護していたフランスを撃破しました。その結果、フランス領インドシナの一部であったラオスは日本軍と手を組み、1945年に独立を宣言しました。ところが、第二次大戦の日本軍の敗戦によって状況は一変します。インドシナ各国の独立を認めず、インドシナ地域の復権を狙うフランスと、インドシナ(ベトナム・ラオス・カンボジア)の間で第一次インドシナ戦争が起こります。ベトナムが最大の激戦地となりましたが、ラオス・カンボジアでも対仏戦闘が起こりました。この戦争ではインドシナ各国の軍が、フランス軍の拠点を次々に制圧し、フランス軍が敗北寸前まで追い込まれました。こうした状況からフランスは政治的解決での戦争終結へと舵を切り、和平交渉が開始され、1954年に「ジュネーブ協定」が締結されました。この協定によって、ラオスは正式に独立を獲得しました。しかし、独立後にラオスの政治主導権を巡ってアメリカが支援した王政派と王政反対を掲げるラオス愛国戦線を中心とする反米派によって内戦が起こります。時を同じくして、隣国で起きたベトナム戦争にも巻き込まれ、ラオスはアメリカ軍によって侵攻され壊滅状態となります。1973年9月、分裂していた各勢力によって連合政府樹立の合意がなされ、1974年4月にはラオス民族連合政府が成立しました。1975年に全国人民代表者会議によって、王政廃止と共和制への移行が決議され、現在のラオス人民民主共和国が誕生しました。ラオス独立までの歴史は、大国による支配と衝突の歴史でした。

ラオス経済の現状

ラオスの主要産業は農業です。人口の70%が農業に従事しており、国民の多くが自給自足型の生活をしています。また一方で、山岳地帯の特性を活かした産業も盛んです。銅・金・銀などの鉱物資源が豊富で、レアメタルの産地として注目が集まっています。更に、水力発電も盛んです。メコン川が縦断することや、高低差のある地形は、水力発電に向いており「東南アジアのバッテリー」と呼ばれる程です。発電した電力は国内使用だけでなく、隣接国へケーブルをつなぎ輸出しています。こういった、売電と鉱物産業だけで、輸出産品全体の半分を占めており、山岳地帯の強みを十分に発揮しています。一方、電力においては、経済成長により国内の電力需要が増加しているため、国内と国外の供給バランスの見直しが行われています。国土の特性を活かした産業を行っているラオスですが名目GDPは依然として低く、国連はラオスの現状を「後発開発途上国」と位置付けました。「後発開発途上国」からの脱却を目指すラオス政府は、中長期経済成長戦略「ビジョン2030」を発表し、2030年までに一人当たりGDPを4倍にするという目標を掲げています。ラオスにとって経済成長の障壁の一つとなっているのが、交通インフラの未整備です。内陸国で山岳部が多いことで、交通インフラの整備が進んでおらず、工業製品の輸出はコストがかかってしまいます。こうした状況から脱却するために大きな期待を寄せられているのが、現在中国が国策として進めている「一帯一路」戦略です。2010年には中国政府が7割出資する形で、「ラオス・中国高速鉄道プロジェクト」が両政府間で合意され、今年5月には、中国・ラオス・タイ政府間で「鉄道の国境接続に関する協力覚書」が締結されました。これにより、鉄道はラオスを越えてタイまで延伸される予定で、2021年12月の開通を目標に各地で工事が進められています。高速鉄道開通により、これまでコストが高かった海外への輸出が容易になることから外貨の流入増加が期待されています。また、隣国タイの労働者の賃金が経済成長と共に増加傾向にあり、タイの近隣諸国へ製造拠点を移転しコストを抑えたいと考える企業が出てきています。そうした企業にとって輸出コストの削減が見込まれ、若者が多いラオスは、新しい工業の中心地として魅力的な国の一つとなっています。

まとめ

ラオスは後発開発途上国でありながら、現状から脱却するため様々な施策を講じています。ラオスは今、国の成長のための礎を築いている段階です。インフラ整備が進み、海外企業による直接投資が増えれば、産業の重要拠点となる可能性も見込まれます。若い労働力のめざましい活躍は新たなビジネスチャンスを創出するかもしれません。これから爆発的な成長をすることができれば、ASEANを牽引する存在になっていくことでしょう。

※1※5※6 IMF「WORLD ECONOMIC OUTLOOK DATABASES」2019年10月最新版

※2※3※4 国連「World Population Prospects, 2019 Revision」